Rock_ozanari’s diary

ノージャンル。音楽系はまあまあ多いです。

就職活動 ≒ 化粧


頻繁に「就活のアドバイスください」「就活についてどう思っていますか?」等のメッセージをTwitterで頂くのでまとめようと思う。
あくまで個人の意見であり、また一部の高学歴やそれに伴う学閥は対象としていない事、文の頭で「基本的に」「一般的に」「個人的には」等の前置詞を省略している事をご理解頂きたい。

まず、就職活動は嘘つき合戦だ。
企業は堂々と嘘をつく。学生もまた然り。「完全週休二日制!残業代あり!各種手当あり!9:00〜17:00の8時間勤務」と説明会や面接で謳った企業の実情は「休日出勤あり、代休なし、休出手当なし、残業代はあってもある一定の所までしか出ない、手当は交通費程度、8:00〜22:00の14時間勤務」という場合もある。ちなみにこれは私が先月まで働いていた企業の例だ。
そして「サークルでは副部長をやっていました!大学では◯◯を研究題材にしていました!ボランティア活動を定期的にしています!友達も多く社交的です!物に例えると潤滑油です!」とアピールした学生の実態は「サークルは幽霊部員、◯◯を研究題材にしただけで研究そのものはしていない、または最低限しか調べていない、ボランティア活動は夏休みに一回しただけ、友達が多く社交的なのは主観、物に例えるとその辺に転がる空のペットボトル」という場合も、ある。

さてこの場合に何が起きるかと言うと、企業は有能な人材だと思って採用した学生は無能で、学生はホワイトだと思って入社した会社はブラック、という誰も幸せにならない状態が完成する。これはどちらも悪いし、どちらも悪くない。今更企業も学生も嘘をつかない(誇張をしない)というのは、法律で縛りでもしない限り不可能だ。企業も学生も嘘をつく。これは事実であり、「そういうもの」だと受け入れなければならない。

ここでタイトルに言及するが、私は就職活動は化粧によく似ていると思う。
「この女の子可愛いな」と思って付き合ってみたら可愛いのは化粧で、すっぴんはブスだった。それが就職活動である。
もちろんナチュラルメイクの企業も学生も存在するが、現実としてケバケバな化粧の比率が高い。

さて、就職活動のアドバイスについてだが、私は専門家でもなければ人事でもない。だから、はっきりした事は言えない。私がしたアドバイスはもしかしたら間違っているかもしれない。ただ、聞かれた以上答えたいと思う。
私は現在23歳。浪人も留年も無く普通にその辺の大学を卒業し、普通に就職活動をし、普通にブラック企業に入社し、普通に1年で退職した、どこまでも普通の人間だ。現在は無職だが一週間後には再就職をし、再び社会に舞い戻る。
私は面接がおそらく得意だ。新卒の時は8社面接して5社内定を貰い、転職の際も1社目で内定を貰った。ただ内定が欲しいだけの学生は少しは参考になるかと思う。
まず、面接で人と違う事は言う必要は無いし、人と違う自分をアピールする必要はない。もちろんそういう学生を求めている企業はあるが、大多数はそうではない。ただ内定が欲しいだけであれば人と違う自分を売り出すことは得策ではない。
何故か。対新卒にはマニュアルや定型文が存在しているからだ。それは企業規模で存在していたり、上司の個人規模で存在したりしている。その為、「普通とは違う学生」は扱いにくい。
ではどこで差別化をはかるのかと言えば、当たり前のことだが「笑顔・礼儀作法・言葉遣い」である。上記の3つがきっちり出来ていればそれだけで印象が良い。笑顔は人によっては苦手な人がいるだろうが、礼儀作法と言葉遣いは学べば身につく。
そして面接で緊張してしまう人は、中途半端に緊張するよりはガチガチに緊張した方が良い。笑顔が苦手な人はガチガチに緊張したフリをすれば良い。面接で緊張するのは当然の事だ。営業や接客業を除けば、面接でもそこまで不利には働かないし、その緊張を可愛らしいと思う面接官も世の中にはいるだろう。いくつか面接を受ければ大抵の場合内定は出るだろう。

そしてブラック企業に入社しない為にはどうすれば良いかだが、これに関しては具体的な事は特に言えない。統計をとったわけではないが、周囲に話を聞いていると大抵がブラックか、良くてグレーだ。ホワイトな企業も世の中には存在するのだろうが、その総数は極めて少ない。
なのでこれに関しては聞き流す程度に留めて頂ければ幸いだ。現に私も一度ブラック企業に入社したのだ。
これは新卒の時は行わなかった事だが、ブラック企業を極力避ける為に必要なのは説明会で露骨な質問をする事だ。
「残業はあるのか、ある場合はその平均時間と残業代の有無は、残業代が出る場合は全額なのか、休日出勤はあるのか、ある場合は頻度と手当はetc…」
こういった質問をしても、しっかりしているホワイト企業は誤魔化す必要が無いので嫌がられない。一方でブラック企業は都合が悪いので誤魔化す。明らかに質問と違う答えが返ってきたり、一部分しか答えなかったりした場合は、その辺りがしっかりしていないという事になる。
ただホワイト企業にも昭和の精神論者がいる可能性もあり、そういった質問を嫌がる可能性ももちろんある。その上、ブラック企業の人が説明会で平気で嘘をつく可能性ももちろんある。正解などない。
ただ、以上の方法を使えばある程度見分ける事は出来るかもしれない。どこでも良いから内定が欲しい、という人にはオススメしないがそうではない人であれば試してみても良いかもしれない。

最後に「顔採用」について少し言及しようと思う。
顔採用は、ある。私が働いていた企業でも、明らかに優秀そうでハキハキと理路整然と物を言え、常に笑顔の早稲田生の(あえてこう言うが)ブスは落とされ、話も要領を得ない、敬語も少し下手な笑顔輝くDラン大学美人は採用された。これは極端な例ではあるが、確かな事実だ。
同じ能力を持った美人とブスであれば、99%の人は美人を採用するだろう。美人の能力がブスよりも少し劣っていたとしても、やはり美人を採用するだろう。同じ職場で働く以上、どうしても顔が良い人を選ぶ。これは当然の事であり、悲しい現実である。私も不細工な為、他人事ではない。
先日何かの記事で読んだが、おもしろ法人カヤックが顔採用をしない為に面接官の視界を奪って面接をする(事もできる)ようにした。ただこれはイロモノの、それこそ「おもしろ法人」だからこそできる事であって、一般企業全てがそのようには出来ないだろう。営業マンは顔が良い方が売れるし、受付嬢は顔が良い方が印象が良い。これは事実だ。よって、顔採用は存在する。これは仕方がない。

以上を読んでいただけたならばわかると思うが、就職活動に正解はない。私は私の意見を書いただけであり、それはあくまで私の意見。正解ではない。これからも変わらず企業も学生も化粧をするし、素顔は付き合ってみなければわからない。それならばせめて学生はナチュラルメイクの企業を探すしかないが世の中にはどうやらナチュラルメイク「風」という物があるそうだ。結局、すっぴん美人を探すしかないのだが、街を歩いてみてどうだろう。すっぴんで出歩く(美人な)女性などいないのだ。