Rock_ozanari’s diary

ノージャンル。音楽系はまあまあ多いです。

アマチュアバンドのブッキングライブに見る『バンドを作ったバンド』


マチュアバンドのブッキングライブを観に行った事がありますか?

たこと無い人の方が多いと思います。というか「ブッキングってなに?」という状態の人が多いと思うので物凄くザックリ説明したい。
本当に物凄くザックリだからな。

ブッキングライブというのは、異種格闘技戦みたいなもので、本来の意味やスタンスは置いておいて、6年バンドやってきて体感的に思うのはこれしかない。

マチュアバンドでもそれなりに長くやってると仲良くなったバンドの企画とかライブハウス毎の独自のイベントとかオーディションライブだったり自分のバンドで開催したイベントとか、そういったものに出るのが主になってくるんだけど、ブッキングライブというのはそれ以外のライブ。

ライブハウス「この日出ませんか〜ノルマはいくらで機材費はいくらで持ち時間は何分です〜」

バンド「出ます〜」

ライブハウス「じゃあ詳細決まったら連絡しますね〜」

こういうノリでライブハウス側がバンドに声をかけたり、もしくはバンドがライブハウスにこの辺りの日程で出たいんですけど〜なんて声をかけて集まったバンドで対バン組んでやるライブ。これがブッキングライブ。

特定のイベントみたいに決まった方向性がないから、異種格闘技戦みたいになる。
あらかじめ言っておくけど、俺はブッキングライブ結構好きだし、ブッキングライブが諸々のイベントと比べて格下なんて言うつもりはない。出演の敷居は低いけど、それだけ。

例えば「弾き語りイベント」みたいなのに出たら、当たり前だけどバンドはいなくてだいたいアコギやピアノと歌。ブッキングライブにはそういう方向性はないから、本当様々。弾き語りもいればバンドもいる。エレクトロや、下手すればアイドルもいる。鬱ロックと煌びやかなアイドルの奇跡のコラボ。客層が地獄。

そういう状態なんで、ブッキングライブに出たり観に行ったりすると本当にいろんなジャンルのバンドが観れて面白い。
で、今回の主題な訳だけど、「バンドを作ったバンド」と言うものを知れる。
メジャーアーティストでもいると思うんだけど、「このバンドあれに似てるなー」「モロであのバンドから影響受けてるなこれ」っていうのがあるじゃないですか。
マチュアバンドのブッキングライブに行くと、いろんな種類のそれを目撃できる。アマチュアバンドってプロデューサーとかいないし、やっぱり影響が色濃く出すぎるんですよね。

3年前くらいにアマチュアバンドのブッキングライブ観に行ってた人とかはわかると思うんですけど、ピンボーカル(楽器持たないボーカル)が腕ピンと伸ばして手のひら正面に向けて歌ってるのとか、だいたい一回のライブに1組はいたじゃないですか。あれなんか絶対ワンオクの影響ですからね。降ろせその腕。

今回の主題「バンドを作ったバンド」というのは、上記の通り、ワンオクみたいなバンドです。たくさんの腕ピン手のひら正面ボーカルをこの世に生み出した罪なバンドだぜ。

もちろん俺の100%主観だし、俺の行動範囲内でのしか知らないから偏るんだけど、そこは目を瞑ってほしい。
それでは言ってみましょう。

『ワンオク系』
何回言うんだよ。もう言うことないよ。腕おろせ。

『9mm系』
これは今でも良くみる。歌謡曲っぽい歌メロ(ロシアン民謡か?)に暴れ楽器隊。ギターはだいたいメロを弾きまくってドラムはモロ9mmのあのビート。あとやたら多いキメ。ベースは痩せてて前髪が長い。あまりにモロなバンドが多すぎる。7mmくらいはパラブレムバレットしてる。

9mmの曲ってよく「ダサい」って言われてて、でもやっぱあれ演奏するとめっちゃ楽しいんですよね。俺自身9mmが特別好きって事もないけど、大学生の頃サークルでコピーバンドやったらめちゃくちゃ楽しかった。バンパイヤガールのギターとか天才的に楽しい。歌詞は絶望的にダサい。神の十字架に縛られるのやめろ。ライブの時ボーカルが歌いながらちょっと笑ってる時あるぞ。あとだいたいこの手のアマチュアバンドは走り過ぎる。そういうとこまで本家をリスペクトしなくて良いだろと思うけど、楽しいんだから仕方ない。やる側の楽しさって観てる側にも結構伝わるもんです。

『凜として時雨系』
今ではさすがに少なくなってきたけど、一時期はヤバかった。小さめのライブハウス行ったらだいたいどのバンドにもディジタルディレイが組み込まれていたのは主に凜として時雨のせい。近い時期に斉藤和義の『やさしくなりたい』が流行って、あれのリフが付点八分プレイだからって理由のディジタルディレイ持ちもごく少数いたけど。後は空想委員会あたりの影響も多少なりあるんでしょうが、楽曲聴いてると時雨。

高音ボーカル、ギターのごとく動きまくるベース。だいたい女。ドラムはなんかもうヤバい。ピエール中野さんは凜として時雨ってバンドの中にいると神になれる。本当に自分のプレイがぴったりハマるバンドに居るって凄いことで、彼はよくサポートドラマーとしていろんなアーティストのバックでドラム叩いてるけど、凄すぎてうるさい。でも時雨は全員凄くてうるさいからしっくりくる。
逆に時雨もどきバンドのドラムが大人しいと練習しろって言いたくなる。でも言わない。無理だろあんなもん。
凜として時雨ってバンドやってない人でもだいたいわかると思うけど、演奏力とボーカル力が引くほど凄いから、時雨もどきバンドにとってはある種の地獄だと思う。比較するのは申し訳ないし当たり前だけど、みんな本家に比べたら技量が足りなさすぎる。他のバンドやれば上手いって言われる人でも時雨系だと駄目。ハードルが高い。少しは凜としろ。

『ミッシェル系』
普遍。先例の2つに比べるとだいぶ時代が遡るけど、今でもめちゃくちゃいる。ガナリボーカル。鬼カッティング。ベースライン楽しい。ドラム安定感のあるモヒカン。
俺自身前にミッシェル系のバンドをやってんだけど、やっぱ求められるハードルが高い。おっさん受けはするけど若者受けはそんなにしない。ギター弾いてて、ライブ終わるとギターのピックガードが血まみれ。
本家ミッシェルが有名すぎるせいもあってか、ガナリ声のロックだと結構ひとくくりにミッシェル系にされてしまう傾向はある。イエロースタッズとかそうだと思うけど、声だけでミッシェル系って言われてるようなイメージ。ちゃんと聴け。
ミッシェル系は数が多いのとミッシェルが偉大すぎるのとで敷居が高いよね。

バンプ系』
いすぎ。プロでも多いですね。これに関しては曲とかよりも歌い方の問題な気もする。ヨネズケンシとかランプインテレンとかガリレオガリレイ。あと最近ではあんま言われなくなってきたけどラッドウィンプスとかね。
結局日本でウケるのってバンプオブチキンなんだなと思います。
うん。なんていうかわかります。バンプ良いよね本当。ずっと仲良くやってて欲しいと思います。バンプ系のバンドはなんか応援したくなるしね。青春っぽくて。

『銀杏ボーイズ系』
いすぎ。

まだまだいっぱいあるんだけど、3000文字近くなってきたし、何より俺が面倒臭くなってきたからこの辺でやめます。

こうやってアマチュアバンドに真似(語弊がある)される事が多いバンドってやっぱり偉大で、一つのブームを作ったんだな、と思います。
そいいうのを探す目的でも、アマチュアバンドのライブを観に行ってみても良いんじゃないでしょうか。目当てのバンドが無くても当ふらっと2000〜3000円くらいで入れちゃいます。アマチュアバンドのブッキングライブは基本的にお客さんが全然いないので、演奏側は泣いて喜ぶと思います。

マチュアでもプロでも絶対何かしらから影響を受けているもので、俺がやってる『豚』ってバンドも『歌詠み鳥』ってユニットも、「◯◯っぽい」というのはあると思う。
ちなみに言われた事あるのは『豚』はイエモン。『歌詠み鳥』は山口百恵とか中森明菜
本当にその辺りの影響受けてるのかというのは受け取る側の主観だけど、「◯◯っぽい」を探すのもそれはそれで音楽の楽しみ方だと思います。
下に『豚』と『歌詠み鳥』のTwitterリンクを貼っておきます。
そこからそれぞれMV観れるから、観て「◯◯ぽい」を探してみてください。あとついでに俺のTwitterアカウントも貼っておきますね。

豚は『豚 Hello』歌詠み鳥は『歌詠み鳥 化生』とYouTubeで検索しても出ます。
それでは。


歌詠み鳥

春野海